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「睡眠」が脳を発達させる!(S先生の指導)

(オススメ記事の紹介です)

 今までの病院は「自閉症」と言うと、私の一方的な説明を聞くだけで親の責任を追及する医師が多かった中で、初めて「S小児神経学クリニック」のS先生は、子どもに対して「診察」を行いました。

 「這い這い」や「足踏み」をさせてみたり、「目をつぶって自分の鼻に自分の人指し指を当てることが出来るか」「両手首を左右に回転」させてみたり「ベロを左右に動かす」など、色々子どもの身体の動きを見て、親が子どもに対して、どんな事を家庭で行ったら良いか指導して下さいました。

初診で指導された事が、「脳の発達には睡眠が大切だから、睡眠表をつけて下さい」と、「睡眠表」の記録用紙を渡されました。40年以上前からの考え方です。

 この診察について、私も深く聞いてなかったので、現在の主治医の野村先生に伺いました(S先生に35年間程お世話になりましたが、残念な事に2014年に病気でお亡くなりになり、S先生の右腕でおられ、遺志を継ぎ開業された「野村芳子小児神経学クリニック」の野村先生にお世話になっております)。

 これは、身体の動き具合から脳の発達具合を診察する「神経学的診察」というそうです。

 

S先生から指導して頂いたこと。

 

1 睡眠表を毎日つける、睡眠時間に気をつける。

2 睡眠を取らせるために、昼間、明るい所で十分日光を浴び(日光に当たる事が脳に良い)、運動をさせて、疲れさせ、ぐっすり眠るよう生活改善を行う。

毎日、遠くのスーパーまで、次男と一緒に往復2時間ほど歩いて買い物に行くようにしました。歩かせた事により、徐々に寝つきが良くなっていき、生活リズムが取れるようになっていきました。

3 「睡眠リズム」が、脳の発達にとって重要である。

脳がはっきりと目覚めている時に、教える事が重要である。熟睡すると、脳がはっきり目覚め、生活にリズムがつけられる。

小さい頃から、睡眠時間も3〜4時間で十分取れていません。昼間ボーっとしている状態です。そんな脳の目覚めていない状態で教えようと、色々話しかけたりしても、何を言っているかわからず知恵がつかないのも当然です。脳が覚めているところに、教育すれば効果を発揮出来るという事がわかりました。

4 朝起きる時間、寝る時間が安定し、生活リズムが正しくなると、怒られても「心の復元力」がある。

この頃、普通に対応し、叱ったりしてもパニックを起こさなくなったのは、生活リズムが安定し、怒られても心の復元力がついた事によると思います。

5 膝を上げる運動が「脳の発達に良い」。(小高い土の山を登ったり、降りたりする運動が良い)

近くの空き地に、土を盛り上げた所があったので、その上を登ったり、降りたりさせました。幼稚園の面接時に園長先生から「山登り」が良いと言われましたが、脳の発達に良かったのです。

6 三輪車、自転車を練習することが良い。

脳の発達や身体のバランスをとる機能の発達に良い。怖がり嫌がる三輪車に乗れるようにし、自転車にも挑戦しました。

公園まで泣き叫んでも補助輪付き自転車をこがせながら連れていき、公園では怖がるブランコにも乗れるように練習させました。

7 手足の運動。マラソン イチ、ニ、イチ、ニ、……と声を掛けながら。

8 リズムに合わせて運動をする。(ラジオ体操)

9 縄跳び。

片足ずつしか飛ぶ事が出来ず、両脚飛びが出来ませんでした。

10 水泳の横揺れ運動が、脳の発達に良い。

小学生になってから、水泳教室に通わせました。

11 ストローで吸う、吹く練習

吹く事は出来たが、吸う事が出来ませんでした。ジュースをストローで飲ませたりさせました。

 

これ以外にも沢山あったと思いますが、記録をきちんとしていなかったため、掲載出来ません。このように指導して頂ける先生はいなかったので、残念です。

 

※本記事は、2020年12月刊行の書籍『言語能力2歳の自閉症 正社員となる』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。

 

幻冬社ゴールドライフオンラインより